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6年生授業紹介

つなぐ手「茶道」(6年生)

 コロナ禍で久しぶりの茶道の授業となった6年生。3学期に茶道の授業のまとめとしてお客様をおもてなしすることにも挑戦するために今学期は準備のための授業です。「おやつ、楽しみ!」でいっぱいの子どもたちでしたが、それだけではなく、3学期も見据えて授業を受けようと子どもたちに話し、授業に向かいました。

 授業では、はじめにおはしの使い方を教えて頂きました。右手だけで取るのではなく、右手で取り、左手を添えてから、もう1度右手で持つこと。こうすることで動作を綺麗に見せることができ、このような所作を日本人はマナーとして大切にしてきたと学びました。その後、お菓子を運ぶ「お運び」の練習をしました。普段一緒に過ごす友だち相手に、「お菓子をどうぞ」と持って行くのは、恥ずかしさもあったようですが、緊張しながらも一生懸命に取り組みました。3学期の本番は、相手は友だちではなく、学内の先生方ということもあり、今からドキドキしている子も多いようです。

 2チームに分かれてここまでの練習をした後、いよいよ子どもたちのお楽しみの和菓子とお茶の時間です。今回は、羊羹と干菓子を頂きました。本来は、羊羹は黒文字を使って頂きますが、コロナ対応での配慮を頂き、羊羹は個包装をしたまま出して頂き、黒文字は使わずに手で持って頂きました。「本当にこのままかじっていいの?」というように、お互い顔を見合わせながら羊羹を口に入れた子どもたちでしたが、一口食べるとふわっと笑顔に。美味しく頂けたようです。

 お茶を頂く際には、久しぶりということもあり、動作を忘れてしまっている子もいましたが、学生のみなさんに教えて頂きながら上手にお茶を点てることができました。背中が丸まらないように、背筋を伸ばすことで、すっと姿勢もよくなり、普段の様子とはがらっと違った姿を見せてくれました。「おみ足を崩しても結構ですよ。楽にしてくださいね。」と笹森先生はおっしゃって下さったのですが、そうは言ってもお茶室の中はなかなかの緊張感です。一生懸命に正座で頑張った子どもたちは、終わりの挨拶が終わると、「先生・・・足が!!」とみんなでよれよれに。最後まで緊張感をもって取り組むことができました。

 コロナ禍での飲食を伴う茶道の授業を行うにあたり、笹森先生をはじめ大学生のみなさんにはたくさん配慮をして頂きました。手を洗った後に他のものを触らなくて済むように作られた導線や、普段とは違うお菓子の振る舞い方など、安心して茶道の体験をできるような環境を整えて頂き、不安な思いをすることなく楽しむことができました。最後に、笹森先生から「コロナ禍でもあり、また世界ではいろいろなことが起きている中、このような機会を得られたことへ感謝しましょう。」とお話を頂きました。たくさんの方への感謝を、3学期におもてなしでお返しできるよう、頑張ってもらいたいと思います。