教育の方向性
建学の精神
1900（明治33）年、創立者西澤之助は私財を投じて日本女学校を設立しました。
我が国が明治維新を機に欧化するなかで、欧米社会に伍する経済国家を建設するには、国民の半分を占める女性が、古来からの婦道の真髄である「高潔善美」を堅持し、最高の高等教育を受けるべきであると考え、自立した女性を育成するために設立したものです。西は日本の女子の修養に関する談話の中で、「固き心を以て、やさしき行いをせよ」と説きました。
その後、西は帝国女子大学の設立を願い出ましたが、女子大学の名称を用いることは、当時はまだ認められなかったことから、1909（明治42）年に、全国で4番目の女子の専門学校となる帝国女子専門学校を設立するに至ったのが、相模女子大学の前身です。
1951年（昭和26年）開校に至った小学部でも、「目標を高く、何事にも挑戦する意欲をもち、他者の気持ちを大切にする児童の育成」から始まり、より子どもたちにも伝わりやすい言葉に置き換えられながら脈々と受け継がれ、現在では、新しい時代を生きていく子どもたちの未来を見据えた新しい「スクールコンセプト」と「教育目標」を設定して教育活動を行っています。
スクールコンセプト
「毎日会いたい友だちがいる、毎日学ぶよろこびがある」
「毎日会いたい友だちがいる」
学校は、子どもたちにとって、安心して自分を表現できる場所でなければなりません。そのために、私たちは、友だちのよさを認め合うあたたかい雰囲気と、共に高め合う学級集団をつくり上げながら、友だちという存在が「大切なもの」、「かけがえのないもの」だと感じられるようにしていきたいと考えています。
「毎日学ぶよろこびがある」
「できること」「わかること」。それは学ぶということにおいて、大事な要素であることは間違いありません。しかし、それだけでは不十分です。私たちが考える学びは、プロセスを大切にします。子どもたち自身が試行錯誤したり、意見交換をしたりしながら考えや理解を深め、「よろこび」と「感動」を感じることができるを学びめざしています。
教育目標
小学部では、「素直で賢い子」「思いやりのある優しい子」「ねばりのある強い子」「明るくのびのび元気な子」という、大きな４つの教育目標があります。とくに、教員が大切にしたいと思っているのは、「その子らしさ」を見逃さないということです。一人ひとり違う人格があり、興味関心が向かう先もそれぞれです。まだまだ自覚することのできない、未成熟な個性を発見するには、毎日の生活の中に見え隠れする、その子らしい発言や行動、そして興味のあることなどを見逃さず、しっかり見守ることだと考えています。
教育体制
教育目標を形作る教育の体制として、「少人数学級編成」を実践し、一人ひとりに寄り添う時間を確保できる教育環境を整えています。学級の中で子どもたちの個性が重なり合い、ときにぶつかり合い、絆はだんだん深まっていきます。また、ICT環境の整備、小学部オリジナル家庭学習プリントの作成など、子どもたちの学習のスピードに合わせた、きめ細かな学習支援を行っています。
さがみの学び
3つの学びの柱①主体的に学ぶ、②体験から学ぶ、③出会いから学ぶの詳しくは、「さがみの学び」にてご確認ください。