学びの柱③出会いから学ぶ

学年を越えた子ども同士のつながりや、教職員とのつながりは、お互いを認め合い、他人を思いやれるやさしい心を育ててくれます。生き方を学ぶ「つなぐ手」の授業や、縦割り班で行う日々のお掃除や行事を通して、自他を尊重する心や柔軟な心が養われています。

他者との出会いで尊重する心を学ぶ 社会との出会いで広い視野を学ぶ 教員の声「心と心をつなぐ、小学部独自の「つなぐ手」」

他者との出会いで尊重する心を学ぶ

始業前や休み時間になると、担任教員も専科教員も一緒になり、校庭や大グラウンドで子どもたちと遊ぶ姿が見られます。楽しい時間を共有することは心の距離を近づけ、互いの信頼関係を築くことにつながります。そして、一人ひとりが安心して学習に取り組むことができる環境が整います。子どもたち同士のかかわりあいも深く、1年生が入学してくると、朝の着替え、外遊び、朝の会などのお世話係として、6年生がやさしく寄り添ってくれます。全学年を24の班に分けた「縦割り生活班」では、毎日の清掃や児童集会などを行い、学年を超えた交流が盛んに行われています。上級生が下級生と目線を合わせ、やさしく手ほどきする姿はとても微笑ましく、卒業式で下級生が別れを惜しんで流す涙は、一緒にすごした日々が、いかに輝いていたかを物語っています。

心のつながりを大切にした「入学式」と「卒業式」

「入学式」と「卒業式」は対面式で行われます。全校で1年生をあたたかく迎え、全校で6年生への感謝の気持ちを伝えます。卒業式では、1年間、縦割り班を通して一緒に活動してきた、6年生のお兄さん・お姉さんを、下級生の子どもたちが涙を流して送り出します。小学部の子どもたちの心がつながる行事の一つです。

社会との出会いで広い視野を学ぶ

小学部では、社会とのかかわりあいをもち、広い視野をもつことも大切な学びであると考えています。小学部独自の「つなぐ手」という学習では、「コミュニケーション能力の育成」「伝統文化との触れ合い」「食育」「志ある人との出会い」という4つの方針を掲げ、学年に合わせた年間40時間以上のカリキュラムを組み、全学年で実施しています。教科の枠を超えて「生きるための力」を育む心のプログラムで、実際にお話をうかがうことや体験することで、子どもたちの新しい世界が広がっていきます。

動物の飼育を通して、命の大切さを学ぶ

小学部では、モルモットやヤギの飼育を体験します。特に、ヤギのバニラは、学園のアイドル的な存在です。
子どもたちは、動物の特徴や体の仕組み、健康管理などについて学び、命と触れ合い、日々交代でお世話をします。
自分の思うようにならない存在とより良い関係を築こうとする過程で、「他」の存在を意識し、日々のお世話を通して愛着を育み、命の尊さを学びます。
獣医さんを招いて動物飼育について学んだり、ヤギの餌代を得るために子どもバザーを開いたり、バニラの歌を作ったりと動物飼育は総合的な学習へと展開されています。

いじめ防止の取り組み

子どもたち一人ひとりの気持ちをくみ取り、クラスの雰囲気や友だちとの関係で悩んでいる子どもの気持ちを早期に発見できるようにしています。そのために、毎日「振り返りカード」を書く活動を展開したり、学期ごとにアンケートを実施したりして、子どもたちの考え方や悩みを調査しています。一方で、つなぐ手の授業や朝会を利用して、いじめの問題について考える活動も行っています。

教員の声「心と心をつなぐ、小学部独自の「つなぐ手」」

難聴の方との出会い。「自分の当たり前」が当たり前でない方との出会いから、子どもたちは新たな心を育んでいきます。
出会いから、育っていく子どもたちの様子を、是非、学校案内でお読みください。

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