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5年生授業紹介

森林の大切さを学ぶ(5年生 社会科)

4年生対象に「森林教室」が開催されました。以前は箱根に赴き、森の中での授業をしてもらっていたのですが、新型コロナウィルスの影響で、昨年・今年と2年連続で学校に来て授業をしていただきました。

 社会の授業で、日本の国土における森林が占める割合や、天然林と人工林については学びましたが、それぞれがどんな働きをしているのかは予想するだけで実際にはわかっていませんでした。今回の授業ではそんな「森林の働き」について話していただきました。初めはクイズを通して、日本の森林の割合について話がありました。これはすでに学習済みだったので、大勢の子が手を挙げて答えようとしていました。ただ、そこで「森林率」という言葉を知ることができました。また、都道府県別の森林率の話の時に、箱根のイメージがあったからか、神奈川が42位ということにとても驚いているようでした。(1位は高知県、最下位は千葉と大阪でした)

 その後は、「どうして森が必要なのか?」ということを5つのポイントにわけて話してくださいました。「地球温暖化を防ぐこと」「地面を丈夫にして、山が壊れるのを防ぐこと」「きれいな水をつくること」「動物たちのすみかになること」「木材を生み出すこと」この5つが主な理由になります。それを1つずつ解説してもらいました。「きれいな水をつくること」に関しては、3年生の時に学習していたようで、思い出しながら「緑のダムだ!」と納得していたようでした。
 そこから、天然林と人工林の違いについての話がありました。人工林は事前の学習で木材にすることは学んでいましたが、具体的にどのような手順で木材になるのかはわかっていなかったので、「そうなんだ~。」と言う声も挙がっていました。チェーンソーで伐採されることや、グラップル、フォワーダー、プロセッサといった大型機械で集めたり、運ばれたりすることも初めて知りました。また、木材として使えるようになるまでには、「間伐」という木を間引く作業があったり、伐採した後に「製材・加工」という工程があったりして、大変な作業であることもわかりました。しかし、子どもたちが一番反応していたのは、「木を切ったらそれで終わりではない」ということでした。木の一番の魅力は、「くり返し作り続けることができる」という点です。木を植えて、育てて、切る。そしてまた植える・・・ということのくり返しでずっと使い続けることができます。そのことは知っていましたが、「植えてから木材として使える木になるまで、50年かかる」ということや「最近は、できるだけ花粉を出さない木を研究し、植えている」ということを聞いて、驚きの声を挙げていました。育てるのを邪魔してしまう動物の話も聞きました。(鹿やいのしし、熊は苗木や木の皮を食べてしまうそうです。)

 森林についての話を聞いた後、2チームに分かれて、「ドローン見学」「丸太切り体験」を交互に行いました。ドローンは今では林業には欠かせないもので、森林の様子を見る時に大活躍するそうです。実物を飛ばして、様子を伝えてくれました。丸太切り体験では、のこぎりを用いて、自分の力で切っていきました。木には節があり、そこに当たってしまうと大人の手でも簡単には切れないということを教わり、節をさけるように切っていきました。

それでも大変な重労働だったようで、「先生~、疲れた。」「全然進まない・・・」といった声が聞こえました。最終的には私や講師の先生が手伝い、全員が無事に丸太を切ることができました。切った丸太はプレゼントしていただきました。さらに、丸太に付けてキーホルダーにできる道具もいただけたので、今日子どもたちに配りました。
 最後にチームごとに質問タイムを設け、授業が終了しました。