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5年生

5年生つなぐ手(食育) 「命をいただく」

5年生のつなぐ手の授業で食育「いのちをいただく」という授業を行いました。神奈川県畜産技術センターの橋村さんと関谷さんをお招きし、「豚肉ができるまで」というテーマでお話をしていただきました。命をいただく1
 最初に橋村さんから畜産についてのお話や、なぜ豚を家畜にしてきたのかというお話がありました。ヨーロッパには、「豚牛で、利用できないのは鳴き声だけ」ということわざがあるそうですが、そのことわざの通り、肉だけではなく、骨や血など、全ての部分を人間の生活に生かすことができるそうです。
 お話を聞いた後、「ぶたさん、ありがとう」というDVDを鑑賞しました。食肉用の豚がどのように育てられ、どのように肉のパックになるかを、映像で紹介していきます。「と殺」といって、豚をベルトコンベアに乗せた後、電気ショックで気絶させ、血を抜いて苦しまないように殺すのだということもわかりました。子どもたちの中には、顔を背けてしまう子もいました。それでも、多くの子が真剣に映像と向き合い、自分たちが普段から何気なく食べているものがどういうものなのか、感じ取ろうとしていました。
命をいただく2 DVDを見て、少し補足説明をしてもらった後、ホールに設置された3つのブースをクラス毎に見学しました。1つ目のブースは「牛の卵」です。橋村さんがそのお話をしてくれた時、子どもたちは「えっ?牛って卵を産むの?」とお互いに顔を見合わせていました。話の続きを聞くと、「牛の卵子」のことで、めったに見られないものなのだそうです。顕微鏡をのぞくと、本当に卵のような形をした卵子がいくつも見えました。
 命をいただく3命をいただく42つ目のブースでは、実際の豚や牛の大きさを映した写真を見ました。見るだけではなく、写真の上に乗ってその大きさを体感しました。「こんなに大きいの?」という声も挙がりました。テレビなどで見たり、遠目で見たりしたことはあっても、間近で大きさを比べることはあまりなかったようです。
命をいただく5 3つ目のブースでは、関谷さんに鶏の無精卵と有精卵を見せて頂きました。それぞれの卵に光を当てると、違いが見えます。「何かいる!」「血管が見える。」見た目は同じでも全く中身が違う卵に、驚いていました。
 最後には質問タイムも設けましたが、たくさんの質問を投げかけている様子から、集中して授業に臨んでいたことがわかりました。感想のお手紙には「豚がどうやってお肉になり、私たちの食卓に運ばれてくるのかを知ることができました。」「この学習を通して、学んだことを大切にし、食べ物一つ一つに感謝して食べようと思います。」「有精卵を見た時、中が動いているのが見えて『ああ、生きているんだなあ』と感動しました。」ということを書いていました。書くだけでなく、実際にこの日のお弁当給食の残食率も下がっていました。
 今回の経験を一過性のものではなく、確かな学びにするためにも、これからも「食べるということは、命をいただくということ」であることを忘れずにいて欲しいと願っています。