学長メッセージ
学長 谷崎 昭男
本学は、明治時代の日本女学校の開校から数えて創立100年の余、戦災で校舎その他すべてを失った東京から現在地に移転してまいりまして、すでに60年を超えておりますから、学校の歴史の半分以上は相模原とともにあるということになります。地域の皆さまに親しまれ、「市民大学」の名称で1965年に第1回を開催した公開講座は、当時は全国でまだ例がなく、大学開放あるいは生涯学習時代の今日を先取りするこころみであったことは、ただ伝統に甘えるのではない、本学の在り方をよく物語るものとして自慢するところと、そう申しておきます。
ご来校いただきますと、ひと目でお判りになりますが、本学は相模野のおもかげを残しております。これも声を大きくして申しのべますが、黒松、いちょう、ヒマラヤ杉などの樹木が生い茂る広大なキャンパスは、勉学する環境として申し分ありません。京都の比叡山、和歌山の高野山、近いところでは、規模は小さいながら、鎌倉の建長寺、また円覚寺など、みな同様ですが、鬱蒼とした樹木に囲まれた山の中にあって、修行僧がそこで思索を凝らす毎日を送っているのは、学問をする場というものが、如何に大事に考えられているかを教えております。その効能は、直ぐには明確なかたちで現れることがありませんから、私としてもそれをことばで説く術はなく、実際に経験していただくよりありませんが、緑の豊かで、そして美しいキャンパスで学生時代を過ごすのは、ともかくも一箇の贅沢と申しましても、けっして過言ではありません。





