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「第4回18歳定点調査」2015年度報告

2015/06/09

世の中に対して、喜ばしいことも、腹のたつことも減る18歳女性。

第4回18歳定点調査の結果を報告します。第3回調査は、東日本大震災の2年後に実施され、震災直後に実施され影響の大きかった第2回調査の結果との関連で報告しました。
東日本大震災から4年が経過した時点で実施された第4回18歳定点調査では、実際の復興はまだまだ遅れているものの、景気回復を伝える各種メディアの情報が18歳の心理に影響を及ぼしていたと考えられる変化がいくつかの項目で見受けられました。

第3回調査までは、「優先して解決すべき政治課題」として多くの回答者が選択した「雇用の促進」が今回の調査では約9ポイント減少し、選択可能な全項目のなかで2位から5位に落ちたのが特徴的でした。また、景気の回復で安心したのか、あなたから見た世の中のことで「いやなこと、腹のたつことが多い」「気がかりなこと、不安なことが多い」という回答が減少しました。しかし、一方で、あなたから見た世の中のことで、「喜ばしいことが多い」という回答も減少しています。また、「電車のなかで老人に席を譲らない若者を見ると不愉快だ」「現在の水や空気に不安がある」という回答者が減っていること、さらに、自分の身の回りのことで「喜ばしいことが多い」「いやなこと、腹のたつことが多い」「気がかりなこと、不安なことが多い」などの項目に有意な変化が見られなかったことなどをあわせて考えると、景気回復の安心感や、慣れなどから、世の中のこと全般に対して18歳女性の関心が薄れているという可能性も考えられます。今後、回答者へのグループインタビュー等を通して、回答の背景を探る予定です。

情報に関しては、18歳女性の印刷媒体離れの進行が顕著な結果となりましたが、スマートフォンの普及が原因だと考えられる、パソコンによるインターネット接触やメール送信などが減少する傾向も今回の調査では見受けられました。また、「メールやソーシャルメディアでやりとりする友人の数」は増加している一方で、「インターネット情報は信用できる」という回答が減るなど、18歳女性とインターネットとの複雑な関係も見られました。今月中にも選挙年齢を18歳以上に引き下げる公職選挙法改正案が成立する可能性がありますが、18歳参政権の是非に関しては、第1回調査から(18歳では)「早い」という回答が7割程度を占め、今回の調査でも同様の結果となりました。また、「選挙権を持てば、必ず投票に行く」という回答も半数に満たず、今後に不安を残す結果となりました。

ところで、「日本の国が好きだ」という回答は61.5%であったものの、第3回調査からは8ポイント減少し、さらに、第2回調査と比較した場合、4年間で10ポイント以上も減少するという気になる結果となりました。原因は何なのか、今後、日本を背負っていく人たちのこういった心理状況はじっくり分析していく必要がありそうです。

詳細は、関連資料をご参照ください。

18歳定点調査の目的と調査方法について

近年、18歳投票年齢開始に関する議論が盛んに行われていますが、日本の18歳の意識や行動に関する調査はほとんど実施されていません。18歳の実態を把握せずに、議論が進むことのないよう、議論の材料として活用されることを目的として、相模女子大学では、2009年より新一年生を対象に2年おきに18歳女性の意識と行動を探るインターネット調査をスタートさせました。現在、学生の自由意志に任せているため、およそ1000人の新入学生のうち、3~5割の学生が調査に参加しています。

  調査時期 有効回答者数 調査方法
第1回 2009年4月10日~4月24日 326人 インターネット
第2回 2011年4月11日~4月25日 415人 インターネット
第3回 2013年4月15日~4月26日 407人 インターネット
第4回 2015年4月6日~4月24日 442人 インターネット

関連資料