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2. 通貨と両替

2.1 インドの通貨

 インドの通貨は、ルピー(Re、複数になるとRs)。その100分の1を単位とするパイサ(P)が補助通貨となっている。紙幣は、1ルピー、2ルピー、5ルピー、10ルピー、20ルピー、50ルピー、100ルピー、500ルピー、そして1000ルピーがある。もっとも、500ルピーや1000ルピー札はほとんど流通しておらず、見たこともない人が多い。このため、小さな店などでは受け取りを拒否されることもある。硬貨は、1パイサ、2パイサ、3パイサ、5パイサ、10パイサ、20パイサ、25パイサ、50パイサ、1ルピー、2ルピー、5ルピーがある。(詳しい案内はこちら。

2.2 両替の方法

 日本の銀行では、インドの通貨であるルピーには両替できない。成田空港内の銀行でも取り扱っていない。したがって、日本円を持っていって、どこかで両替するしかない。ちなみに、USドル(現金)であれば、土産物屋、中級以上のレストラン・ホテルなどでそのまま使用できることもある。

 両替にあたっては、必ずパスポートが必要だし、円への再両替にはバンク・シート(Encashment Certificate:両替金額、レートなどを計算したもので、正規の両替をしたという証明書)が必要になるということは覚えておこう。また、外国人が現地通貨で、ホテル料金を支払ったり、高価な買い物をしたり、インド国内において航空券を買う場合も、このバンク・シートの提示を求められることがある。バンク・シートをなくさないこと! 両替の際に一部を10ルピーとか5ルピーといった少額紙幣にしてもらおう。一般的な商店などではおつりがないことが多く、500ルピーや1000ルピー札は受け取りを拒否されることもあるからだ。観光客があまり訪れない小さな町では、外貨両替を扱っている銀行が少ないか、全くないこともある。移動する前にルピーに両替しておこう。なお、ルピーから円への再両替(出国時の空港内でのみ可)は、非常にレートが悪いので、こまめに両替して使い切るようにしよう。

 わざわざ、トラベラーズ・チェック(T/C)を作って持って行こうとする方もあるのだろうけれども、面倒が増えるだけのようにも思える。それは、円とかドルが使えるのは相当に高級な店で、言ってみれば高級ホテルや土産物屋だけで、一般にはまず使えないからである。したがって、せっかくのT/Cも、どこかで両替しなければならないのである。どうしてもという方は、ドルのT/C(できるだけAMEX)にしておこう。日本円のT/Cは断られることすらある。日本はまだ未知なる国なのである。

 両替してくれるのは、銀行などいくつかある。

 銀行は、空港のカスタム・チェックを出たところに年中無休で営業している(はず)。ただし、レートがあまりよくない(らしい)。市街にある銀行では、その営業時間と(午前10時から午後1時までと午後2時から午後4時までで、午後1時から午後2時までは休憩=営業中止)、そのスローモーな仕事ぶりにいらだつことになる。三菱東京UFJ銀行(デリー、ムンバイ、チェナイに支店)のように円を扱い慣れている日系の銀行は別かもしれないが、まず、半日仕事だと心得ておくべし。最低でも外国系銀行の方が簡単だと思う。City BankHSBCStandard Chartered Bankは支店数も多く、ATMもある(ただし、1回の引き出し額に制限がある)。日本の銀行口座から海外利用可能のキャッシュカードで引き出すこともできる。

 一方で、市街にある中級以上のホテルでは、基本的に宿泊者のためのサービスとして両替してくれる。ただし、レートはさらによくない。時間節約の代償と割り切るほかない。といっても、その差はわずかばかりである。その場合、部屋番号が必要なときもあるが、そのホテルの宿泊客になりすますのも方法である。デリーのパーク・ホテルで両替したことがある。

 市街を歩いていると、両替をしてやるという奴が必ず現れてくる。あるいはタクシー運転手の中にもそういう輩がいる。これは、インドでは外貨の持ち出しが制限されており、ヤミ・ルートが形成されているためである。もちろん、お近づきにならないに限る。それは、彼らの言うレートは銀行のものとたいして変わらないからである。また、換金を依頼したお金を持ち逃げしたり、偽札を使ったり、なかには巧妙に細工して札の数をごまかす手口を駆使する奴もいるらしいいからである。また、何らかのトラブルに巻き込まれたとしても、もともと違法行為なので警察に訴えることはできないし、最悪の場合は逮捕されることもあり得るからだ。しかし、それ以上に、私は大金を持っているのだと宣伝して自らを危険に陥れることだからである。

 私がお薦めする両替ポイントはトーマス・クック(Thomas Cook)である。トーマス・クックは旅行代理店としてあまりにも有名であるが、銀行業も兼営している。インドでも主要都市にオフィスを構えており、両替のサービスを行っている。日本人をめったに見かけることはないが、事情をよく知っているヨーロッパ人は多くみかける。実にてきぱきと仕事をしてくれる上に、平日は夕方6時まで営業していることを知れば、他に行こうという気は起こらない。(住所はこちらで。

 クレジット・カードは、アメリカン・エキスプレス(AMEX)、ビザ(VISA)、マスター(MASTER)までと心得ておいたほうがいい。JCBやUCなどは、ノー・サンキューである。

2.3 紙幣の状態は気を付けておくべし

 両替や釣り銭で気を付けなくてはならないのは、紙幣の状態である。両替してもらうと、紙幣は、銀行の証明をした紙切れとともに100枚単位で頑丈なホッチキスでしっかりと留めてある。そして、枚数を数えたのかもしれないメモなどが、ボールペンで書き込まれている。そうした穴があいていたり、メモ書きがあるのが普通である。最近では、紙幣計算機が普及してきたため、このようなことは少なくなりつつある。しかし、汚れた紙幣を随時回収という訳にはいかないのである。ただし、あまりに大きな穴(直径1cm以上)があいていたり、やぶれ具合のひどい紙幣、裂け目をセロハンテープで止めた紙幣は使えないことに注意しておこう。受け取りを拒否されるし、どこも交換してくれないからである。逆に、釣り銭で渡されそうになったら、すぐに受け取りを拒否するべきである。

ちなみに、紙幣にものを書くことやホッチキスで留めることは法律で禁じられている。

 なお、ボロボロの札を銀行に持って行っても新しいのと取り替えてもらえないことが多いため、約10%の手数料を取って古い札を交換してくれる業者もいる。

2.4 少額紙幣、硬貨は貴重

硬貨や小額紙幣は、なにかと重宝するので、ある程度、持ち歩いていたほうがいいと思う。

ところが、かなり前からこれらの不足問題が起きている。買い物に行って勘定するとき、12ルピーのおつりはたいてい出ないことが多い。そんな時お釣り代わりに駄菓子を渡されたり、次回のときに清算しようと言われたりする。もちろん、店の方でおまけすることも普通である。とにかく、買い物においては概数計算となることが多い。

硬貨や小額紙幣不足の原因として、乞食に施した硬貨や小額紙幣がそのまま貯蓄したり、寺院や僧侶への布施、結婚式のときの祝儀が1151101501のように縁起のよい端数でなければならないために、多くの人がこれらを貯め込む傾向にあるために、市場に還流しないからである。

2.5 財布

 ともかく、落としたら困るようなブランド品はやめるべし。落としたらまず戻ってこないし、高級品を持っていること自体犯罪に巻き込まれやすいからである。また、日常的に使う財布と、高額紙幣を入れておく財布とを分けておいたほうが賢明である。私は、たまたまもらった手帳のビニール・ケースがサイズもピッタリなので、財布代わりに重宝している。また、フィルムの空ケースをコインケースに使っている。コインの種類が数種類あり、しかも日常的によく必要になるからである。

2.6 税金

 一般的な買い物や中級クラスまでのレストランでは税金はかからないが、ホテルやホテル内のレストラン、高級レストランでは税金がかかる。税率は地域やホテルのグレードなどによって異なる。

 

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