募金趣意

 

募金は2016年3月31日をもって終了いたしました。
ご協力いただき、ありがとうございました。


募 金 趣 意 書

  1900(明治33)年の日本女学校の開設に始まる110余年の長い歳月の歩みを続ける本学も、相模原において刻んだ時が、いつか半分以上となりました。直接の前身である帝国女子専門学校が戦禍で校舎その他すべてを失い、現在地の旧陸軍通信学校の跡地へ、1946(昭和21)年4月に移転して木造の兵舎での授業の再開にこぎつけた後、新制の相模女子大学として再出立をとげるのは1949(昭和24)年で、その後も通信学校時代の旧施設の転用で凌いできた本学が、はじめて鉄筋コンクリート造の自前の校舎をもったのは、1964(昭和39)年4月に竣工した1号館です。その意味で記念すべき1号館は、モダンな上に優美な外観で、先年これを取り壊して、高層の施設に建て替えることが一旦決定しながら、それを惜しむ同窓生を中心に保存を要望する声が上ったことから、計画を取り止めた経緯があります。
  しかし、築造後すでに50年近くを経過している1号館は、耐震性に不安なしとしません。予て指摘をうけておりましたその点を、大学としてそのまま放置することは許されず、補強工事に向けた検討を開始しましたその矢先、東日本大震災が襲いました。幸い学内の施設に格別の損傷はなかったといって、対応を先延しできるものではなく、2012(平成24)年の秋、1号館の耐震改修工事に着手しました。4億円前後の費用が見込まれ、工事は今夏に終了の予定です。
  1号館にもまして、5号館について難しい判断を迫られました。5号館の竣工は1969(昭和44)年7月で、1号館より新しいにも拘らず、耐震性では1号館に劣り、長期的な視野に立つとき、補強工事を行うより、5号館に代る、その機能を中心とした新施設を建設するのを良計とすることで学内の意見は一致をみました。すでに設計事務所を決定し、基本設計、実施設計を経て、本年12月に工事に入ります。工期は15カ月とし、2015(平成27)年4月の新学期から供用を開始する日程ですが、相当額を要する資金のうち、8割程度を借入金で充てる他、積立金の取り崩しによってもなお不足するのを募金で賄いたい考えです。
  「校舎は焼けても、学校は焼けない。学校には永遠の生命がある」とは、1945(昭和20)年4月、東京の大塚にあった帝国女子専門学校の校舎と学寮が焼失したとき、焼け落ちた建物の前に佇って、田中義能校長が生徒たちを励ましたことばです。その言のとおり、学校は相模原の地で見事に甦った。そして1号館の耐震改修工事に続いて、新棟の建設に当たるのは、この地に年輪を重ねてきた証と受け取るなら、むしろこれを慶賀すべきなのかも知れません。いずれにしましても、学校の生命の灯が明日の日にまた輝くよう用意を整えるのが、新棟建設が難事業としましても、私どもの責務でなければなりません。趣意をお酌みとりの上、どうかよろしくご喜捨をお願い申し上げます。

2013年2月
新棟建設募金委員会