「見つめる人になる。見つける人になる。」
そんなスローガンを掲げる相模女子大学では、
『発想力の育成』を重要課題とし、
さまざまな取り組みを行っています。
今回は、発想力を引き出し、カタチあるものに育むための
サガジョの名物授業「さがみ発想講座」を紹介します!

さまざまな分野のエキスパートである教員が、それぞれの得意分野で広く使われている発想法を紹介。講義とともに具体的な作業を行いながら、発想する技術を学びます。履修する学生はその発想法を実践。自在にアイディアを生み出し、自分の中に秘められた可能性を開花させます。発想力を鍛えることで、社会に貢献し、活躍できる女性になってほしい――そんなサガジョの願いが込められた授業です。

日本の伝統芸術である「連歌」や「連句」から発想方法を学んだり、「いちご大福はなぜ売れているのか?」といったテーマの中から「なるほど!」と感じる発想を引き出したり。『昔からの創作』『見えないものの想像』といったアイディア発想を育てる授業から、「ファシリテーション」といった実務に近い講座を設けることにより、幅広い「発想力」を養うための授業が行われました。

風間誠史教授 学芸学部日本語日本文学科
「発想力」というといかにも現代風な感じがしますが、実は日本人は昔から「発想力」を大事にしてきました。その代表が戦国時代に盛んに行われた連歌です。連歌は、今この時からスタートして、どんどん世界を広げてゆく歌の遊びで、連想力と発想転換力の両方が必要な知的ゲームです。このゲームの魅力を体験してみましょう。

金森剛教授 人間社会学部社会マネジメント学科
社会に出たら一人で発想することはあまりありません。グループでの発想には問題解決型ファシリテーションの手法が役に立ちます。それは場のデザインのスキル、対人関係のスキル、構造化のスキル、合意形成のスキルに分類されます。授業では地方議会の政治家の方からお話を伺った上で、地域課題をひとつ選び、その解決方法についてファシリテーションの手法を使ってグループで発想し、結果を1〜2枚の模造紙に表現しました。

原龍一郎教授 学芸学部メディア情報学科
表現の世界では、発想することがそのまま自分の仕事になるわけですから、自分の発想手法をわざわざ他人に話すこともなければ、代表的な発想手法を紹介した教科書もあまりありません。さがみ発想講座では、表現分野で暗黙知として広く活用されている「組み合わせ手法」や「裏切り手法」などいくつかの発想手法をわかりやすくまとめ、授業で紹介するだけではなく、学生自ら体験してもらっています。そのなかで、発想することの面白み、ダイナミズムを体感して欲しいと思っています。

久保田愛梨さん
学芸学部
生活デザイン学科 2年

扉についている小窓からのぞくシルエットを見て、想像をふくらませる。でも、扉の向こうにあるのはまったく想像とは違うもので……と。あれこれ発想をして楽しめる、そんな絵本を作ってみました。どの部分をどのように見せたらおもしろい発想をしてもらえるか、見せ方を考えるのがとても大変でした。

有賀先生の絵本を作る授業です。成果物も、その時の授業内容から発想し、作品を完成させました。勢いだけで線を描いて絵本を作るのがとても楽しかったです。また、広告のキャッチフレーズをグループワークで考える授業も興味深く、ひとりでは考え付かないことでも、仲間と一緒だとどんどんあふれるように言葉が出てきて、とても楽しみながら学べました。

何かを新しく発想するということが苦手だったんです。他の授業で、同じように発想しなければならないことがあり、その時にとても苦労したので、発想力を鍛えたくて「さがみ発想講座」を選択しました。思いついたことを否定しないこと。とにかく手を動かすことで、色々なアイディアが生まれてくること――自分の中にまったくなかった価値観が学べました。

尾澤耀さん
人間社会学部
社会マネジメント学科 2年

村上詩音さん
人間社会学部
社会マネジメント学科 2年

高木萌さん
人間社会学部
社会マネジメント学科 2年

新堀麻由さん
人間社会学部
社会マネジメント学科 2年

祭りというのは、住民にとって大切なもの。しかし、下火になってしまっている地方や地域の祭りがたくさんあります。それらをどうすれば活性化できるのかを考えることで、地方・地域に生きる人々の力を取り戻せるのでは?と思い、グループワークを行うことにしました。〈尾澤さん〉

まずはみんなで、「なぜ、下火になっているのか」を考えました。いろいろな問題点を挙げ、それらを解決する方法を考えました。主催者側の予算や、地域住民の関心度の低さ、祭りを実施する場所が無いなどの物理的な問題など、よりわかりやすくするために難易度別に分けたのですが、それがとても難しく、まとめるのに苦労しました。〈村上さん〉

課題点・問題点を細かく分けることがとにかく大変でした。お祭りを行うために、本当にいろいろな人や物が動いているし、原因がわからないと解決策を考えることができないんです。5人で行うグループワークだったので、それぞれの発想を集めることができ、苦労はしたけれど、上手にまとめられたと思います。〈高木さん〉

問題点を探るために、派生を繰り返し、広げていく努力をしましたが、現実的ではないものに見切りをつけることに苦労しました。成果物そのものも、見やすく、読みやすく、伝わりやすい内容にするよう努力をしました。祭りそのものを活性化させるのではなく、地域が一丸となって取り組まなければいけない現実を知ることができました。〈新堀さん〉

はじめのうちは、頭を柔らかくして考えることがとても難しかったのですが、講座がすすむうちに、自分の頭がほぐれていくのがわかり、おもしろかったです。多角度から、そしていろいろな人の立場から、物事を考えられるようになりました。〈新堀さん〉

自分が発想したことに「間違っている」ということが無いのだということを知りました。また、一方的に物事を見るのではなく、反対の方向からも考えられるようになりました!
〈高木さん〉

グループワークが多かったので、自分とはまったく違う考えを聞くことができ、良い刺激を受けました。授業をただ聞くだけではなく、自分から動き、働きかけることで発想が生まれることを知ることができました。
〈村上さん〉

今までは「教科書、ノート、板書き」という形の授業をしてきたので、さがみ発想講座の自由な授業形態がとても新鮮でした。楽しみながら学ぶことで発想力が鍛えられることを知りました。
〈尾澤さん〉

五十嵐利恵さん
学芸学部
メディア情報学科 2年

子どもが楽しみながら、簡単な英語に触れてほしい。そんな思いを込めて、とびら絵本を製作しました。コンセプトやデザイン、イラスト、製本まですべてひとりで行ったので大変でしたが、もともと絵を描くことが好きだったので、楽しんで行うことができました。見えないもの、隠れているものから、想像と創造を引き出し、受け手が楽しんでもらえるような内容を発想するのが本当に難しかったです。

私にしかない「感性」を大切にすることです。私は昔からあまり自分に自信が無かったのですが、発想というのは私だけのもの、そう信じ、自分の発想に自信を持つことからスタートしました。私自身が「すてき!」と思い感動したことを参考にし、発想へとつなげました。

さがみ発想講座では、様々な分野の専門の先生が教えてくれるので、通常の授業にはない新鮮な驚きが続きます。そうした中から発想を学べたことは、良い経験になりました。おもしろいことに、まったく同じ講義を受けているのに、出てくる答えがみんな違うんですよ! 最初はとても不安でしたが、答えに正解も間違いも無い。それを学んでいくうちに、自分の発想を、自信を持って発言できるようになりました