2009年から始まった、サガジョと佐渡市の交流が花開き、5年目となる今年の夏には、なんと24名の学生が佐渡へ渡りました。
佐渡の伝統芸能、自然、そして人に触れる、絆を紡ぐ5日間をリポートします。

新潟県の日本海沖に浮かぶ佐渡市は、豊富な海の幸と資源に恵まれ、古くから京都や江戸との交流が盛んに行われるなか、独特の文化が育まれました。佐渡市内では農業も活発で、佐渡産コシヒカリなど注目を集めるブランドも多く、2010年には日本で初めての世界農業遺産に登録されました。国際保護鳥のトキが放鳥されていることでも有名です!

2009年度に、英語文化コミュニケーション学科の学生が佐渡で行われている「夏の彩典 たかち芸能祭」に参加したことから交流が始まりました。2010年からは、サガジョの学生有志による「さがみツーリズムクラブ」が主体となり、佐渡の観光資源を評価し、改善策を提案する着地型旅行商品「佐渡Girl」の提案も実施。2011年に佐渡市が開催した政策提案コンテストで「佐渡の食文化発信プロジェクト・佐渡食甲子園」を発表するなど、佐渡市との密接な交流が行われています。
サガジョの学園祭である「相生祭」では、佐渡の物産展も開かれています。夏に佐渡を訪れた学生が、鬼太鼓を披露する一幕も!
「佐渡Girl」のプランを練るため、地元の方々と打ち合わせも。佐渡を愛するサガジョ学生からは、厳しい意見もたくさん聞かれました。

今回佐渡市を訪問したのは、総勢24名の学生たち。その中から6人の学生が、レポートしてくれました!

石川理諒さん
英語文化
コミュニケーション学科4年

岡本望沙さん
英語文化
コミュニケーション学科4年

上田史子さん
人間心理学科3年

武田いづみさん
健康栄養学科1年

玉本彩さん
食物栄養学科2年

迫地直子さん
食物栄養学科1年

佐渡に到着したその日の夜から、伝統芸能の練習に加わります。学生たちは数人ずつのグループに分かれ、日本海に面した6つの集落へ。それぞれの集落に伝わる太鼓や舞いを習うことで、各地区に住む人たちとの交流も進むのです。

こちらは私がお邪魔した石花地区の練習風景です。昨年も同じ地区の鬼太鼓を学んだので、今年はほんの少しだけ余裕でした。石花地区の特徴は皆さんにぎやかで、THE 田舎親父って感じのおじさんが多いこと。でも、鬼の面をつけると急に表情が引き締まり、人が変わったような迫力で踊り回るんですよ!

私が行った北川内地区では、豆まきと太鼓のふたつを習いました。写真は豆まきの練習風景で、一升枡を持って踊りながら豆をまくんです。お面を付けて舞うのですが、面をかぶると不思議と気持ちが引き締まりました。また、地元のみなさんが気遣ってくれて、とても楽しい雰囲気の中で練習でき、とても楽しかったです。

写真は南片辺集落の練習場。この地区に行った学生は、稽古をしている公会堂の2階に寝泊まりします。毎晩19時くらいから夜遅くまで練習するのですが、終わるころには汗ビッショリ。シャワーなどの設備がない地区もあり、そういったところでは、近所の方にお風呂を借りることもあるんですよ!

それぞれの集落に独特の衣装があるんです。写真のものは北立島集落の衣装で、腰に巻いた兵児帯がキュートですよね!衣装はすべて地元の方々が準備してくれるんです。

鬼太鼓の稽古は、集落の方たちの仕事が終わる夜から。そこで、昼間は佐渡の文化や歴史に触れる研修へ!北片辺地区にある「民話の館」を訪れ、地元に伝わる民話を聞き、そば打ちも体験させていただきました。

3日目の午前中に、北片辺にある民話の館へ行きました。この地に伝わる民話「鶴女房」の物語を語り部の方から聞いたのですが。「夕鶴」という戯曲でも有名な「鶴の恩返し」の物語が、佐渡に昔から伝わるものだったことを知り、とても驚きました。

地元の方々の指導を受けて、粉からそばを練りあげました。本当はこの写真の右側の人のように、おそばを四角く伸ばさなければいけないのに、私がやったらなぜか円形に……。もしも次の機会があったら、きっと四角く伸ばします!!

完成したおそばは、とても美味しかったです。ほかにもサザエごはんや、サザエの串焼きも作っていただきました。新鮮な魚介類がたっぷりいただけるのも佐渡の魅力。実は学生の中には、そんな食事を期待して佐渡に来た子もいるんですよ(笑)

佐渡のことを深く理解するためには、「観光」も欠かせない要素。佐渡金山やたらい舟を体験したり、日本屈指の透明度を誇る佐渡の美しい海での海水浴も楽しみました。

佐渡ではたらい舟で漁を行うことがあるそうですが、私たちはたらいに乗っても、バランスをとるだけで精一杯。舟を漕いでくれるおばあちゃんの衣装がかわいくて、私も着てみたくなりました!

はじめは「金山なんて何が楽しいの?」なぁんて思っていましたが、行ってみたら涼しくて面白くてハマっちゃいました。12.5㎏もある金塊を取り出せたら記念品をくれる、というコーナーがあり、みんなでチャレンジしたのですがどうしても取り出せなくて……とても悔しかったです(笑)

江戸から明治にかけて栄えた宿根木の集落は、昔のままの面影を残した素敵な町。石畳の路地なども、とてもいい雰囲気です。ここでは地元の中学生(佐渡系男子!)が案内してくれたのですが、温かみのある案内が心に響きました。

佐渡での滞在も4日目に入り、日差しのゆるむ午後5時過ぎ、ついに「たかち芸能祭」が始まります。本来はお祭りのお手伝いもするのですが、今年は練習に集中するため、学生たちは朝から稽古へ。さて、その結果は……?

私が去年と今年の2回に渡ってお邪魔した大倉地区は、赤いハッピがかわいいんですよ!写真は、祭りの前にお祭りのビラ配りをお手伝いしているところです。地元の人たちと一緒になって祭りを作り上げる一体感が楽しめました。

自分たちの出番が来るまで、遊んでいるわけにいきません。練習してきたことを忘れないように、何度も何度も自主練して、本番に挑みました。それぞれの地区が、自分たちの太鼓と舞いに誇りとプライドを持っているので、失敗するわけにはいかないんです!

佐渡に行った全員が、もっとも緊張する瞬間です。私は太鼓を担当したのですが、リズムが狂わないように一生懸命考えて叩きました。佐渡も高齢化が進み、昨年演じた芸が出来ない、なんてことも増えてきているようです。私たちが佐渡に行くことで、少しでも伝統芸能を残せていけたら……そう思っています。

写真はトリを務めた石花集落の鬼太鼓です。鬼太鼓は、佐渡全島で100を超える集落に伝承されていますが、それぞれの地域で特徴があり、同じものは一つもありません。鬼太鼓には悪魔を払う意味と、五穀豊穣を祈る意味があるとのこと。いい経験になりました!