• ページ1
  • ページ2
  • ページ3
  • ページ4
  • ページ5

子どもに関わるシゴト&マナビ

specialtopics01:子ども教育学科第一期卒業生の“いま”!  《卒業生座談会》子ども教育学科第一期卒業生の“いま”!  《卒業生座談会》

相模女子大学では2008年度に『子ども教育学科』を開設し、講義のほかにインターンシップや実習など、保育・教育の現場を直接体験できる機会を多数設けた授業を展開しています。
そして2012年の春には、そんな『子ども教育学科』から初めての卒業生を輩出。保育・教育の現場で頑張っている彼女たちに、いまの仕事について語りあっていただきました。

少しは慣れてきたけど、 まだまだ格闘の日々!?

七海先生:本日は、今年の春に卒業された『子ども教育学科』第一期生の皆さんに集まっていただきました。働きはじめて半年以上経ち、職場にも慣れてきた頃と思います。
まずはじめに、それぞれの仕事の様子をお聞かせください。

佐藤さん:私は幼稚園で3歳児26人のクラス担任をしています。子どもたちにとっても初めての幼稚園ですので、最初は私も子どもたちもお互いわからないことだらけで、先輩の先生にアドバイスをいただいたり、失敗の積み重ねでいまようやく少し落ち着いてきた感じです。

倉持さん:私は保育所に勤めています。担当しているのは0歳児で、12名を4人の保育士で見ています。0歳児でも大人をよく観察していて、私はまだまだ頼りないと思われているようです(笑)。

七海先生:0歳児でも、新人の先生だとわかるんですね?

倉持さん:先輩の先生方にはお子さんがいる人も多いので、なんとなくそういう感じがわかるのかなぁと。いまは先輩の先生方から、子どもたちが甘えられる先生も大事だから、となぐさめられています(笑)。

土屋さん:私は今年の春にできたばかりの保育所に勤めていて、4・5歳児9人を担当しています。初仕事は机や棚のセッティングでした。保育所づくりから参加できたのは貴重な体験でしたが、机ひとつどこへ置いたらいいかわからなくて…。

七海先生:新卒で新設園なんて、新しものずくめですね(笑)。白取さんも保育所ですけど、どうですか?

白取さん:私は相模原市立の保育所に勤めています。公立だからというわけではないのですが、勤務している先生方の年齢層の幅が広く、私が一番年下なので、先輩方に守られて働いている感じです。それと、仕事をする上で、自分の健康管理の大切さも感じています。以前、結膜炎になってしまい、子どもたちにうつしたらいけないので休んだことがありました。

松清さん:逆に、具合が悪そうだと、子どもたちが「大丈夫?大丈夫?」って心配してくれたり。

全員:カワイイ〜!

七海先生:体力も求められる仕事だから、やはり健康管理は大事ですよね。では次に、山ノ井さんと大野さんはどうですか?山ノ井さんは小学校ですよね。

山ノ井さん:はい、3年生の担任をしています。児童数は35人です。
いまはまだ私自身の研修の時間があるので、担当しているのは、国語、算数、体育、総合的な学習の時間などで、あとは他の先生に担当していただいています。

七海先生:卒業してすぐに35人のクラス担任なんですね。不安や迷いとかはありませんでしたか?

山ノ井さん:それはありました。毎日初めてのことばかりで(笑)。

七海先生:人に教えるって難しいですよね。私も日々、大学の授業で格闘していますから(笑)。では、大野さんは?

大野さん:私が勤務しているのは、障がいのある方が通う就労支援施設です。
一般企業などへのフルタイムの就職が困難な障がいがある方に就労する機会を提供し、生産活動を通じて必要な知識や技能を身につけていただく、その支援をしています。

七海先生:障がい者自立支援法に基づく、就労継続支援のための施設ですね。大人の方がお相手なのですね。具体的には何歳くらいの方々が通われていて、どのようなお仕事をされているのですか?

大野さん:一番年下の方だと特別支援学校を出たばかりの18歳で、一番年上の方は70代です。施設全体で通所しているのは28人で、週5日が基本ですが、1日だけ通われている方もいます。
利用者さんは2つのチームに分かれていて、大人数チームは段ボールの仕切りを組み立てたり、割り箸の袋詰めをしたり。私が担当している少人数チームでは、シャープペンの組み立てを行っています。

七海先生:大野さん自身は保育士の資格で勤めているの?

大野さん:資格がなくても勤めることはできるんです。でも、私の場合は、保育士資格と幼稚園教諭の免許をとるための勉強を大学でしました。障がいのある利用者さんを支えるときに、保育士の視点がすごく活きています。


日々の仕事に、予定表とシフト表は欠かせません日々の仕事に、予定表とシフト表は欠かせません

七海先生:今日は、仕事で使っている必須アイテムを持参してくれたと聞きました。

松清さん:私は手帳です。自分の予定やクラスの予定、事務的な連絡、そして年長さん年少さんの予定がこれを見ればわかるように書き込んであります。それと、毎週職員会議があるので、1週間の反省とかもすべて附箋で貼ったりしてわかるようにしています。

七海先生:ないと不安になりますね。

松清さん:はい、いまではこれが手元にないと落ち着かなくて(笑)。

七海先生:その手帳を見れば、自分が1年間やってきたことを振り返ることもできますね。佐藤さんは?

佐藤さん:私も手帳なんです。その日の予定と毎週学年ごとの会議があるんですが、そこで言われたことを書きとめておく感じです。

七海先生:倉持さんも手帳のようですね?

倉持さん:私は、シフト表と手帳などをセットにしています。

地域の人たちが協力しあって、子どもたちを育てている

七海先生:ところで、男性の保育士さんの割合はどれくらいですか?

倉持さん:うちの保育園には1人いますけど…。

白取さん:私の周りにも少し。

七海先生:まだまだ少ないのでしょうか。そういえば、保育士さんや幼稚園の先生って、男性から人気があるというウワサを耳にしたことがありますが…(笑)。

倉持 理奈さん倉持 理奈さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 川崎市・私立保育所(0歳児担任)
資格・免許
保育士、幼稚園教諭一種

松清 彩夏さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 相模原市・私立幼稚園(4歳児担任)
資格・免許
幼稚園教諭一種、
小学校教諭一種

白取 麻梨菜さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 相模原市・公立保育所(2歳児担任)
資格・免許
保育士、幼稚園教諭一種

土屋 理沙

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 相模原市・私立保育所(4・5歳児担任)
資格・免許
保育士、幼稚園教諭一種

佐藤 由衣さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 愛甲郡・私立幼稚園(3歳児担任)
資格・免許
保育士、幼稚園教諭一種

山ノ井 麻莉さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 相模原市・公立小学校(3年生担任)
資格・免許
幼稚園教諭一種、
小学校教諭一種

大野 春香さん

子ども教育学科
2011年度卒業
勤務先 高座郡・障がい者就労支援施設 支援員
資格・免許
保育士、幼稚園教諭一種

TEACHER

七海 陽 専任講師

子ども教育学科
〈担当科目〉子どもの教育とメディア、保育指導法実践研究 ほか


全員:ホントに〜?

七海先生:そんな実感はありませんか?

倉持さん:あくまでも噂ですが、消防士さんと出会いが多いと聞いたことがあります(笑)。

白取さん:そういえば、防災の話を子どもたちにするために園に来るときもあるし。

七海先生:子どもたちも消防車は大好きですもんね。

全員:(笑)

七海先生:そうやって、地域の大人たちが連携して子どもたちを育てているんですね。


4年間のさまざまな知識や経験が、いまの仕事に活かされる 4年間の様々な知識や経験が、いまの仕事に活かされる

七海先生:相模女子大学に入ろうとした当時の気持ちや夢、入学してからどうだったかを聞かせてください。また、子ども教育学科で学んだことが、いまどのように活かされていますか?

土屋さん:私は子どもに関わる職に就きたいと思っていました。自然や自然の中での遊びに興味があり、卒論(卒業研究)も「自然遊び」をテーマにしました。ですから、働くなら緑のある自然を感じることができる保育所がいいなぁと思い、いまの保育所に決めました。

七海先生:自然を身近に感じられて、子どもたちも楽しいでしょうね。

土屋さん:園庭には大きな木もあって、自然遊びを子どもたちと一緒に楽しんだりしています。

倉持さん:私の場合、保育士や幼稚園の先生もいいなぁと思いつつ、4年制の大学に入って、4年間を使ってもっといろいろな将来を考えてみようと思いました。
で、その結果保育士になったのですが、実際に働いてみて私の選択は間違いなかったといま実感しています。

七海先生:将来のことを決める上で、どんな授業が役立ちましたか?

倉持さん:インターンシップや実習でいろいろな幼稚園や施設を体験できたのが、とても参考になりました。それと、思いやりの心や福祉関連のことを学べたのも、仕事をする上でさまざまな場面で役立っています。
ただ、子どものことを見るのは園内だけで、家庭での様子などもわからないし、関われないことに少し葛藤した時期もありました。保護者と私たち保育士の役割の境界線を感じてしまって…。

七海先生:なるほど。でも、そういう葛藤も、自分が成長するためには不可欠なものかもしれませんね。

白取さん:私も短大などの2年間では将来を決められないと思い、4年制のサガジョにしました。
子どもに関わる仕事に就きたいという思いはおぼろげにあったのですが、大学で子育て支援実践研究の授業などを受講しているうちに、保育士になる決心を固めました。

七海先生:勤務地へのこだわりとかはあったのですか?

白取さん:高校も相模原でしたし、相模原市が好きなので(笑)、地域貢献にもなると思い、保育士の採用試験を受けることに決めました。働けることに感謝しています。
子どもが与えてくれる笑顔に応えるためにも、これからも頑張りたいと思っています。

七海先生:子どもたちのいまとこれからを、つねに考えている仕事ですものね。

白取さん:はい。子どもの一生を左右しかねない大事な仕事だと思っています。仕事で悩むときもありますが、そのときはいつも大学で学んだり経験したことを振り返るようにしています。

山ノ井さん:私は、子どもの頃から「小学校の先生ってすごい」と思っていて、私もその免許状取得に挑戦してみようと考えていました。でも、大学でいろいろ学んでいるうちに、子育て支援に関わる仕事に就きたいと思いはじめて、それには保育士の資格が必要だと考えるようになりました。

七海先生:でも、保育士資格は取得しなかったのですね。

山ノ井さん:はい、いろいろ悩んだんですが、実習で行った小学校の先生から「教員も子育て支援のひとつですよ」というアドバイスをいただき、ゼミの先生にもいろいろ相談に乗っていただき、最終的には小学校教諭の道に進みました。

七海先生:いま、実際に小学校の先生になってみてどう?

山ノ井さん:もちろん充実しています。子どもを褒めて伸ばせる力のある先生になりたいと思っています。

松清さん:私の場合、大学ではインターンシップや実習のほかに、養護学校や自分の母校の小学校へボランティアで行かせてもらったりして、子どもたちと接する機会を多く持つことができました。その過程で先生になりたいという気持ちを強くしました。

七海先生:そのときのたくさんの経験は、いま活かされていますか?

松清さん:はい、出会った子どもたちとの経験や、実習のときの先輩の先生方からのアドバイスが、いまの日々の仕事に役立っています。大学でたくさん経験できたことが、私の一番の強みです。

佐藤さん:幼稚園のときから、将来は幼稚園の先生になるのが夢でした。中学、高校もその想いは変わらず、サガジョに子ども教育学科ができると聞いて入学しました。
キャリア支援課の職員の方々も親身になっていろいろ相談に応じてくださり、周囲の仲間たちも同じ目標を持っているので心強かったです。

七海先生:卒論(卒業研究)は、子どもたちに人気のキャラクターについて研究したとか?

佐藤さん:はい、卒論のときの知識が、いま子どもたちとのコミュニケーションでも役立っています。自分たちが好きなキャラクターについて私がくわしいので、親近感がわくみたいで。
子どもが好きなことを、子どもと同じ目線で見ることも大事だなぁと実感しました。

七海先生:大野さんはいかがですか?

大野さん:私は高校のときに虐待についての本を読み、児童養護施設で働きたいと思い、保育士の資格を取得するために入学しました。

七海先生:児童養護施設が第一志望だったの?

大野さん:はじめはそうでしたが、保育実習で知的障がいのある大人の方が利用する施設に行かせていただき、皆さん明るくて一生懸命頑張っていて、このような方たちの役に立ちたいという思いが次第に強くなり、現在の就労支援施設の仕事に就きました。

七海先生:インターンシップや実習は大変ではありますが、いろいろ体験させて頂くことは、将来のために大変貴重なことですね。


子どもたちの成長を間近で感じられるのが嬉しい 子どもたちの成長を間近で感じられるのが嬉しい

七海先生:では最後に、いまの仕事に就いてよかったと思うことを一人ひとり聞かせてくれますか?

松清さん:子どもたちの笑顔と、「先生、楽しかったよ」という言葉を聞いたとき、この仕事をやっていてよかったなぁと思います。それが一番の私のパワーの源です。
子どもたちの心の中で、「やりたい」という意欲が芽生えたときも嬉しいです。

佐藤さん:年少児は成長が早いので、小さな成長も大きな成長もすごく嬉しいです。それを間近で見られるのが楽しいし、「またひとつ成長しましたね」と保護者の方と喜びを共有できるのも幸せです。
これからも頑張ろうという気持ちになれます。

山ノ井さん:このまえ「ありがとうと伝えたい人は誰ですか?」というアンケートをしたんですね。ずっと手がかかっていた子がノートもきれいに書けるようになって、そのアンケートに”先生”と書いてくれたんです。嬉しくなりました。
少しずつでも、みんな成長していると思うと充実感を覚えます。

白取さん:2歳児は「ヤダヤダ」が多くて何をするにも時間がかかります。でも、言い聞かせるのではなく、声かけを工夫して自分からやる意欲を持ってくれるように手助けし、それがうまくいったときは嬉しいです。
子どもたちと同じ目線でいろいろ感じることができるのも、毎日楽しみです。

倉持さん:4月にお母さんと離れるのが嫌で泣いていた子が、園に慣れてきて楽しそうに遊んでいる顔を見ると嬉しいです。私が信頼されてきているのかなぁと思えて。このまえもお昼寝の時間にパッと起きて私の顔を見て、安心してまた眠りについたときは、とても嬉しかったです。
子どもたちの成長を先生同士で話しあっているときも、至福のひとときです(笑)。

土屋さん:遅番のとき静かに保育室に入っていくんですけど、子どもたちが私を見つけて「わあ!」て駆け寄ってきてくれるのがかわいいです!
みんなで山登りに行ったときも、小さな子が大きなリュックを背負って一生懸命登っていたり、「楽しかった! 楽しかった!」と言ってくれて、子どもたちと一緒に同じことを経験できるのが毎日の楽しみです。私のことを山登り担当の先生と思っているらしく、「つぎはどこに登るの?」「いつ登るの?」って聞いてきます(笑)。

大野さん:私は、利用者さんたちの笑顔が大好きです。一緒に昼休みに歌をうたったり、野球ごっこをしたりして、いつも楽しいです。
日々一緒に過ごすうちに、皆さんと私との距離が縮まっていることを実感して、嬉しくなります。

七海先生:なるほど。皆さん貴重なお話をありがとうございました。そろそろ時間となりました。こうやってみんなで集まって、いろんな話を共有するのは楽しいですよね。私自身も、皆さんの成長を見るのが楽しみです。
また近いうちに会いましょう。


  • 次ページ
  • 前ページ
  • ページトップ
  • ホーム
  • バックナンバー