資格を手にして社会を歩こう!

01 「管理栄養士」資格取得者による卒業生座談会

本学の食物学科管理栄養士専攻(現:管理栄養学科)の卒業生に集まっていただき、坂手先生を囲んで座談会を開きました。同じ管理栄養士の資格を持ちながら、それぞれの職場ごとに仕事内容も違い、やりがいもいろいろあるようです。

病院や学校以外にもさまざまな活躍の場がある

坂手先生:まず、現在の職場と仕事内容をお聞かせください。

見﨑さん:私は現在、病院に勤務しています。患者さんの栄養管理や栄養指導などを行っています。患者さんの退院が決まったときも、「食」に関して力になれたらと思い、退院後の食事のアドバイスもするようにしています。

藤村さん:私も病院勤務です。私の場合は西東京糖尿病療養指導士の資格を取得して、糖尿病の患者さんの栄養指導を中心に行っています。

梅木さん:私は管理栄養士の資格のほかに栄養教諭の免許も取り、小学校で給食を担当しています。

坂手先生:「食」に関する授業も、やったりするのですか?

梅木さん:はい。担任の先生といっしょに、給食や食べ物に関して生徒たちに教える機会があります。今度小学1年生に野菜の皮むきを教えるのでワクワクしています(笑)。

戸井田さん:私は現在、特別養護老人ホームに勤務しています。仕事内容は、食事の管理や入居者の容態などに応じた栄養ケアのプログラムづくりなどをしています。

村上さん:私も以前特別養護老人ホームに勤めていましたが、現在は臨床栄養師の資格を取って病院に勤めています。患者さんに寄り添ったサポートを心掛けています。

坂手先生:管理栄養士というとやはり病院や施設、学校に勤めている人が多いと思いますが、久冨さんは?

久冨さん:私の場合は病院でも学校でもなく(笑)、卒業と同時に離乳食やベビーフードを取り扱う会社に入社しました。

坂手先生:それは、管理栄養士の資格を活かすために?

久冨さん:赤ちゃんの成長を支える「食」に関わる会社なので、管理栄養士の資格を活かせると考えていましたが、入社当初は営業職だったので資格を活かす機会はあまりありませんでした。ですが、資格を持っていたおかげもあると思うのですが、昨年の秋からはお客様相談室に配属され、お電話でお客様から商品に関するご質問や、赤ちゃんの「食」に関するご相談にお答えするようになり、資格の知識が活かされています。

中谷さん:私は卒業後、本学の大学院に進学しました。進学したのは、先生から勧めていただいたことと、もともと教員志望で、栄養教諭専修免許を取得したかったからです。現在は母校で実験実習助手として勤務しています。

久冨さん:学生さんに教えたりも…?

中谷さん:はい。食べ物と健康の基礎分野の授業をサポートしています。


同じ管理栄養士でも仕事内容はいろいろ

坂手先生:次に、さらに一歩踏み込んだ話を聞きたいのですが、同じ病院勤務でも少しずつ仕事内容に違いがあると思うのですが…?

村上さん:まず、「栄養科」なのか「栄養課」なのかで違いますね。

坂手先生:「科」と「課」の違い?

村上さん:はい。「科」ですと診療科目のひとつとして独立しているので、自分たちが主体になって働く環境が整っているといえます。

坂手先生:一文字の違いが、大きな違いということですか?

村上さん:ええ、かなり違ってきます。

藤村さん:それと、総合病院とリハビリ主体の病院でも違いますし、その病院が何を専門にしているかによっても、管理栄養士に求められるものは変わってきます。

坂手先生:管理栄養士をめざしている学生さんで病院勤めを希望している人も多いと思いますが、就職の際はそういうところまで精査して選んだ方がいいということですね。

見﨑さん:はい。ですが、自分のやりたいことや得意な分野に就職できるとは限らないので、その病院に入ってから、その病院に求められる知識をあらためて一から勉強しなおすケースも多いと思います。

坂手先生:学校によって、管理栄養士の仕事に違いはありますか?

梅木さん:学校による違いはそんなにないと思うのですが、栄養教諭の資格を持っていると大きく変わりますね。教室で、「食」に関する指導もできるようになりますから。


時代の変化にあわせたニーズが求められる

坂手先生:では、実際に皆さん働いてみて、想像とは違っていたことや、苦労することはありますか?

戸井田さん:うちの場合、高齢者の方の中には水分を摂りたがらない方も多く、飲んでいただかないと体調をくずしてしまうことをなかなかわかっていただけなくて、苦労することがあります。

坂手先生:大学での授業の中でも、「こういう施設では…」「こういう年代の人では…」など、さまざまなケースを学びますが、そういうのは実際に現場に立ったときには役立っていますか?

戸井田さん:学生の頃は「そうなんだ…」という感じでしたが、実際に現場で目の当たりにして「大学で教わったことはこれだったんだ!」と、実感することはありますね。

一同:あるある(笑)。

藤村さん:それと、苦労することといえば、どこまで患者さんに対応するかですね。

坂手先生:対応というと、アレルギーとか?

藤村さん:アレルギーへの対応もあるのですが、苦労するのは好き嫌いや好みへの対応です。患者さんの身体のことを考えると食べてほしいのですが、何を基準にどこまで無理にでも食べていただくか…。

坂手先生:好き嫌いは、気分的な問題ですからね。ところで、学校ではアレルギーのあるお子さんへの対応はどうしていますか?

梅木さん:うちの学校の場合は、アレルギーのある生徒への対応としては、使う食材の情報を保護者の方へ提供する形をとっています。

藤村さん:提供する献立は?

梅木さん:アレルギーの食材がある場合は連絡帳に書いていただいて、個別で対応します。

坂手先生:生命に関わる場合もあるので重要ですよね。赤ちゃんの場合はどうなんでしょうか?

久冨さん:うちの会社の場合、アレルギーに関してもお問い合わせがありますが、去年からはやはり放射能に関するお問い合わせも多くなっています。

坂手先生:管理栄養士も、社会の変化の影響を受けるんですね。

久冨さん:うちはベビーフードをつくっているので、「原材料はどこ産ですか?」「どういう検査をしているんですか?」という質問や相談が多いですね。

坂手先生:そういう場合、放射能に関する必要な知識を勉強するんですか?

久富さん:もちろんです。

坂手先生:管理栄養士になってからも、時代のニーズにあわせて勉強が必要なんですね。


見﨑 香織さん 

平成20年度卒業

勤務先 IMSグループ
横浜新都市脳神経外科病院 栄養科

資 格 管理栄養士

MYお仕事必須アイテム
「栄養電卓」:身長や活動係数などを入力すると、必要な栄養量が計算できます。

藤村 仁美さん

平成22年度卒業

勤務先 多摩丘陵病院 栄養科

資 格 管理栄養士、
西東京糖尿病療養指導士

MYお仕事必須アイテム
「バインダー」:病棟に行って、患者さんのお話などをメモするときの必需品です。

梅木 美帆さん

平成22年度卒業

勤務先 相模原市の小学校学校栄養技師

資 格 管理栄養士、
栄養教諭(一種)

MYお仕事必須アイテム
「色えんぴつ」:その日の献立の食材の絵を描いて、子供たちに紹介しています。

戸井田 美幸さん

平成19年度卒業

勤務先 社会福祉法人 慈恵会特別養護老人ホーム 座間苑

資 格 管理栄養士

MYお仕事必須アイテム
「附箋(ふせん)」:苑内でのスタッフ同士の情報伝達に使っています。

村上 英子さん

平成18年度卒業

勤務先 稲城市立病院 栄養科

資 格 管理栄養士、臨床栄養師、食生活アドバイザー2級

MYお仕事必須アイテム
「血糖値等のグラフ図」:患者さんにいつでも説明できるように持ち歩いています。

久冨 結香さん

平成20年度卒業

勤務先 和光堂株式会社
品質保証部 お客様相談室

資 格 管理栄養士、
ベビーケアアドバイザー

MYお仕事必須アイテム
「商品」:お客様に提供する「商品」が、私たちの活動の出発点です。

中谷 恵美さん

平成20年度卒業

勤務先 相模女子大学
栄養科学部 管理栄養学科 実験実習助手

資 格 管理栄養士、
栄養教諭(専修)

MYお仕事必須アイテム
「白衣」:実験実習助手なので、これが私の制服です。

TEACHER’S PROFILE 坂手 誠治

栄養科学部 管理栄養学科 専任講師

担当科目 運動生理学ほか

「食」は、すべての人にとって必要不可欠なものです。
その「食」の専門家である管理栄養士は、やりがいにあふれた仕事だと思います。


管理栄養士は、人の元気や笑顔を支える仕事

坂手先生:それでは最後に、「管理栄養士になってよかったなぁ」という魅力や、仕事のやりがいについてお聞かせください。

中谷さん:その前に…、教える立場として今の学生さんを見ていて感じるのは、「自分はこういう仕事がしたい」「だから管理栄養士の資格を取りたい」と、はじめからきちんと目標を持っている学生さんが増えている感じがします。

坂手先生:将来なにかの役に立ちそうだから一応資格は取っておこう、というのではない(笑)。

中谷さん:はい。管理栄養士の資格は手軽に取れるものではないし、いまの若い人たちはしっかりしていますから。

坂手先生:なるほど。ますますこの座談会を通して、管理栄養士という仕事の魅力について伝えたいですね。梅木さんは、やりがいについてどうですか?

梅木さん:私の場合は、子供たちから「給食おいしかったよ」「また作ってね」と言われるのがすごく嬉しくて、管理栄養士になってよかったとすごく感じます。それがあるから、明日も頑張れる(笑)。

一同:子供ってかわいい(笑)。

見﨑さん:私は、入院中の患者さんが、食事療法や栄養指導でだんだん症状がよくなって、病気が改善していったときはやはり嬉しいですね。

戸井田さん:私も、このまえ肺炎の患者さんがいて、栄養ケアのプログラムの目標を次々と達成していって、最後はすごくよくなったときが嬉しかったですね。患者さんご本人も、そしてご家族の方も喜んでくれて。

坂手先生:食べていくと、だんだん元気になっていく。管理栄養士という仕事は、人が元気になったり、笑顔になったりするのをサポートする仕事なんですね。
そろそろ時間となりました。これからも、管理栄養士としての皆さんの活躍を祈っています。本日はありがとうございました。


02 活躍する先輩たちにつづけ! 在学生インタビュー

01 より多くの人の 健康づくりを支えていきたい

中学のときに不整脈だということがわかり、身体の仕組みに興味を持ちました。医者をめざした時期もありましたが、母から管理栄養士という仕事があることを教えられ、「食」という観点から人々の健康を支えることのできる素晴らしい仕事だということを知りました。子供の頃から水泳や器械体操などのスポーツが好きだったこともあり、管理栄養士の資格を取って、「食」と「運動」の両面から人々の健康づくりをサポートするインストラクターをめざしています。

大学ではゼミの研究テーマとして、ボクシング選手が試合に向けて行う急速減量が選手の持久力や筋力などにどのような変化をもたらすかを研究しています。大変興味をひかれるテーマで、卒業までにある程度の成果を出したいと思っています。
また、薬膳にも興味があり、将来は私が提供する健康づくりに上手く活かしていけたらと考えています。
「食」について学ぶことで、人に健康を与えるだけでなく、自分の健康に対する意識も高まりました。社会のさまざまな人々の健康と幸福に少しでも貢献できるよう、これからも頑張りたいと思っています。

 

管理栄養学科 4年生


02 「食」のスペシャリストとして 頼られる存在に

専門学校を卒業してフィットネスクラブで働いていましたが、「食」や栄養に関してもっと深い知識を得たくて大学へ入学しました。フィットネスクラブではマシンの使い方のほかに、選手や会員様から「食」に関する質問も多く、栄養学の知識の必要性を痛感しました。
とくに授業では生化学に興味があり、食べたものが身体の中でどのように活かされていくのか、その仕組みをしっかり学びたいと考えています。ゼミでは栄養教育学研究室に所属し、地域の食育フェアなどにも参加して「人に教える」ということを実践で学んでいます。ゼミがサポートしている「食」に関する講座へはたくさんの人が集まり、健康や食事への関心の高さを実感し、管理栄養士という仕事の大切さをあらためて感じました。
食べることはアスリートだけでなく、すべての人にとって大事なこと。一日も早く管理栄養士になり、分野にこだわらず、「健康」をキーワードに社会に貢献できればと考えています。

管理栄養学科 4年生


  • 次ページ
  • 前ページ
  • ページトップ
  • ホーム
  • バックナンバー